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肝の働きと心身への影響
今年は暖冬でしたね。
関東地方は雪が降らないまま気が付いたら春になっていた!という感じです。
春になると体調や気分はどのような状態になって来るでしょうか?
花粉症のある方は、目がかゆくなったり、涙が出たり、鼻水が止まらない・・・
気分はソワソワ、ウキウキやる気も旺盛にモリモリかと思えば、落ち込んだり、不安定にもなり五月病などという言葉もありますね。
さて、このムクムクとやる気を春になると起こさせてくれるのは何でしょうか?
それは身体の中にある肝臓が春になると活発に働くからなのです。
「肝っ玉母さん」「肝心(肝腎)要」「肝試し」などの言葉に、この肝が使われています。「肝」はどのような働きをしているのでしょうか?
ことわざにあるように、身体の中では重要な役(肝心要)を果たし、肝っ玉というように、その人の度胸や精神の強さを表しています。
一般に「肝臓はどんな働きをしますか?」と聞くと「お酒を分解する」「お酒を沢山飲むと肝臓が悪くなる」と答える方が多いと思います。
実はこの肝臓・・・
お酒を分解するだけでなく、たくさんのお仕事をしてくれているのです。
身体に入ってくる異物(化学物質等)を分解するだけでなく、精神的ストレスをドカーンと引き受けてくれています。沈黙の臓器と言われ、黙々と何があっても頑張ってくれる身体の中で重要な働きをしてくれます。
肝臓が元気だと、精神は安定し、度胸のある人でやる気旺盛、筋肉も力強く運動をすることが出来、爪は強く、紅潤でつやが出てきます。また体内の解毒作用も良好。
肝臓が不調だと精神が不安定になったり、身体が疲れやすくなってきます。
情心の活動は、肝の気血を流す作用と心に関係があると考えられ、肝に気・血が滞ったり、不足して来ると少しの事でもうつ状態になりやすくなります。驚き、怯えやすくなったり、多夢(よく夢を見る)寝言が多くなってきます=肝(きも)が座らない状態。
反対に肝の気が興奮しすぎると、イライラしやすくなり、わずかな事でも怒りっぽくなってきます。
また肝は、血の貯蔵庫。レバーでもあります。この血液を全身に巡らす力も肝の働きなのです。
ですから、肝が疲れてくると血を全身に巡らす力が弱くなります。
筋肉への流れが弱くなると手足がつったり、しびれたり、屈曲不利が起きてきます。
女性の場合、血液の量に関係するので、月経量が少なかったり、多くなってきたりします。女性が生理中にイライラするのも肝の関係です。肝の経絡(ツボ)は足の第1趾から目まで繋がっています。肝の機能が正常であるかは目の状態に出てきます。
肝の状態が正常に働かないと目が乾く、ピクピクする、目赤、めまいなとが起きてきます。
肝心要(肝腎要)と言われるように、この肝−他の(肝だけではありませんが)臓器とエネルギーを交流しながら働いています。
肝の気・血の補充は腎の精によるもの。
心の血の状態は、肝の状態に関係し心と肝が血に関しては協調して働いているのです。
ですから、他の臓器との調和を保ちながら、肝が元気に働けるようにしていきたいですね。
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